宮崎では、宮崎牛、マンゴー、地頭鶏など数々のブランド品がありますが、その中に今新たに加わろうと親子ともに日々試行錯誤し、努力している方がいます。
その方は宮崎の椎葉で「平家キャビア」を養殖・製造をしている、株式会社森のめぐみの鈴木宏明さん。椎葉村出身の30歳です。
鈴木さんは、ご当地キャビアを通して椎葉の綺麗な水、自然を知ってもらうべく、椎葉産キャビアを「平家キャビア」と名付けました。
オリジナルパッケージを制作し、椎葉村発のブランドキャビアとして広めることで、椎葉を有名にしようという活動をしています。
椎葉産キャビアの味の追求
キャビアを養殖することになったきっかけは、今から25年前。
鈴木さんの父親がヨーロッパで出会った”クリーミーなキャビア”に感動し、その感動をみんなに知ってもらいたいと、様々な反対を押し切ってチョウザメ養殖をスタートしたのが始まりです。
キャビアの味は、塩だけというとてもシンプルな味付けのため、魚卵と塩が味の要。臭みのないキャビアを作る上で長年失敗と試行錯誤を繰り返し、辿り着いたのが「日向産のへべす」を練りこんだ飼料。
さらに椎葉の豊富な水をかけ流しで養殖したりするなど、椎葉の自然を存分に活かした方法で養殖を行っています。
理想としたクリーミーなキャビアを実現できたのは、椎葉の年間を通して低水温な水質のおかげ。ギリギリまで体内熟成させることで、クリーミーで深い味わいの実現に成功したのです。
チョウザメの大量死、それでも前を向いて
鈴木さんがクリーミーなキャビアを実現するまでには、たくさんの苦難がありました。その中でも特にダメージを受けたのが、2014年に起きたチョウザメの大量死。
本来開いてるはずの給水バルブが、いたずらにより閉まっていたのです。
水の循環が止まることによってチョウザメが酸欠となり、生後3年程度の約230匹(約230万円相当)が死んでしまいました。
チョウザメは、養殖開始からキャビアが取れるまで約8年かかると言われています。
長い歳月をかけて大切に育ててきたからこそ、とてもショックが大きかったそうです。
それでも地域の励ましや協力により、生き残ったチョウザメをどうにか育てていけないかと奮起し、キャビアを製造できるほどまでに回復をしました。
椎葉産キャビアさらなる発展へ
「平家キャビア(椎葉)、延岡キャビア、日向キャビア、西都キャビア、佐土原キャビア、日南キャビア、小林キャビアそして宮崎キャビア1983等、県各地でそれぞれのキャビアの食べ比べができたら生産力も上がる」というのが、鈴木さんの考えです。
鈴木さんの願いは「切磋琢磨し、宮崎キャビアがさらなる発展をしていくことで、将来キャビアが食卓に並ぶような値段になること」なのだそう。
平家キャビアは2018年秋、待望の初出荷となりました。椎葉産「平家キャビア」の他とは違うクリーミーな味わいの国産キャビアを、ぜひ一度ご賞味ください。
Oranne編集部
最新記事 by Oranne編集部 (全て見る)
- 宮崎で音楽花火\13,000発/ | 日本限定!“ボン・ジョヴィ花火” 宮崎公演 開催決定! - 2024年7月11日
- 西都市/2024年5月18日(土)農恋アクティビティ❤︎マンゴー収穫・デザート作り体験 - 2024年4月15日