全国に数ある縁結びスポットの中でも、定番の1つとして知られる宮崎「青島神社」。
宮崎の美しい海に周囲を囲まれたこの島は、「海幸・山幸」の神話にルーツを持つ、縁結びのパワースポットとして全国から数多くの参拝客や観光客が訪れています。
今回は、その美しい景観に魅了される青島神社を訪問リポート!島の魅力を、たっぷりとお届けします。
宮崎観光の名所「青島神社」とは?
「青島神社(あおしまじんじゃ)」は、宮崎の中心市街地から車で約25分の距離に位置する、陸続きの島です。
周囲は約1.5kmと小さな島ですが、特徴的なのが島全体を囲むギザギザとして岩の光景。
これは「鬼の洗濯板」とよばれる奇岩(珍しい岩)で、長い年月の間の地層の隆起や、波による浸食により自然に形成されました。
天然の絶景として、国の天然記念物にも指定されています。
縁結びの由来となった「海幸・山幸」神話とは
青島神社といえば、縁結びスポットとして有名ですが、そのルーツとなったのが「海幸・山幸」神話です。簡単なあらすじをご紹介しましょう。
あるとき、山幸彦(ヒコホホデミノミコト)は、兄・海幸彦(ホデリノミコト)から譲ってもらった釣り針を、漁に出て失くしてしまいます。
兄の激しい怒りを買った山幸彦は、塩筒大海(シオツチノオジ)の助言を受けて海底深くへ釣り針を探しに向かいました。
そこで豊玉姫命(トヨタマヒメ)と出会うと、約3年の月日の間に互いは惹かれあい、やがてを子を授かります。
しかし、山幸彦は兄の怒りを鎮めるため、地上に帰らなければなりません。
豊玉姫命は父である海神にこのこと相談しました。それを聞いた海神は探していた釣り針を飲みこんでいた鯛を捕まえ、釣り針を取り戻したばかりか、潮の満ち干きを手中に治める力を山幸彦に授けます。
地上に戻った山幸彦は、授けられた力を持って兄・海幸彦の怒りを鎮め、やがて海幸彦は山幸彦に仕えるようになりました。
さて、青島神社にはこの神話に登場する山幸彦、豊玉姫命、塩筒大海が祀られています。
山幸彦と豊玉姫命が出会ったエピソードや、そのきっかけを与えた塩筒大海にちなんで、縁結びのパワースポットとして有名な訳ですね。
青島神社を訪問リポート!
ここからは、実際に青島神社を訪問した様子を写真を交えてご紹介していきます。
青島を囲む「鬼の洗濯板」と白い砂浜
国道沿いの駐車場から海へと続く一本道を歩いていくと、正面に美しい太平洋の海が飛び込んできました。その上に浮かぶ小さな島が「青島」です。
島へと繋がる「弥生橋(やよいばし)」を渡りながら周囲を見渡すと、さっそく鬼の洗濯板を見ることができます。
ゴツゴツとした岩が洗濯板さながらに整然と並ぶ光景は、見れば見るほど興味をひかれる不思議な魅力を感じさせてくれます。
ふと足下に目をやると目に付くのが、美しい白い砂浜が。砂浜には大小さまざまな貝殻が混ざり、南国らしさを一層引きたてていました。
本殿への入り口には人気の「映え」スポットが
さあ、いよいよ本殿の入り口です。建物の奥に見える亜熱帯植物が印的ですね。
本殿への入り口右手には、「天の御柱巡り」と名付けられた縁結びスポットが設けられています。女性やカップルから人気の高い「映え」スポットとして知られており、ハート型の絵馬はとてもキュート。
訪れた際は可愛らしい絵馬に、想いをしたためてみてはいかがでしょうか。
さらに歩みを進めると、いよいよ青島神社の本殿に辿りつきました。朱色をまとった厳かな雰囲気の本殿にて、筆者もちゃっかりお参りしてきました(おみくじは小吉)。
本殿奥には亜熱帯植物に囲まれたスピリチュアルな空間が
ここが終着点かと思いきや、実は青島神社には本殿の右手に、さらに奥へと進む道があります。
入り口付近にはアーチ状にびっしりとかけられた絵馬が。毎年キャンプシーズンに必勝祈願に訪れる読売巨人軍の絵馬も見つけることができました。
この「祈りの古道」と呼ばれる入り口抜けると、周囲にびっしりと生い茂った亜熱帯植物を目にすることができます。
これは東南アジア原産の亜熱帯植物の種が流れつき、長い年月を経て群生したもので、ヤシ科の植物を中心に他では見られないスピリチュアルな空間が広がっています。
凛と澄んだ空気に、遠くにかすかに聞こえる波の音と、木々がこすれる柔らかなざわめきが、より一層神聖な空気を生み出していました。
奥には本宮が祀られており、願いごとによって違う色のこよりを結ぶ「産霊紙縒(むすびこより)」や、願いごとを呟きながら皿を投げ入れる「天の平瓮(あめのひらか)」などがあります。
青島神社の中でもとくにパワースポットとして名高い場所だけに、訪れた際はぜひ本宮まで足を運んでみてくださいね!
幸せの黄色いポストとトゥクトゥクも忘れずに
さて、最後に忘れてはならない青島ならではの光景を2つご紹介しておきましょう。
1つは、入り口すぐに設置されている「幸せの黄色いポスト」。
山幸彦と豊玉姫が恋文をやり取りしたことに由来しており、青島の人気スポットとして知られています。
毎日きちんと集荷に来てくれるので、この地で想いを寄せた手紙を投函してみるのも素敵ですね。
もう1つは、東南アジアでお馴染みの三輪自動車「トゥクトゥク」。
どこか懐かしさも感じさせるフォルムとカラーリングが特徴で、青島の入り口から神社本殿までの道のりで利用することができます。
まとめ
今回は、宮崎の縁結びスポット「青島神社」をご紹介しました。
島を囲む鬼の洗濯板や、青々と生い茂った亜熱帯植物はここでしか見ることができない光景。美しい海に囲まれたこの神秘的な島に、ぜひ一度足を運んでみてください。
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